更年期障害対策に用いるピル、女性軽視の問題

 更年期とは閉経の前後10年ぐらいの時期です。この時期より急激に女性ホルモンが低下していきます。それに伴って起こる体の不調を更年期障害といいます。症状は、顔のほてりや異常な発汗、下半身の冷え、めまいや耳鳴り、高血圧、低血圧、低体温、倦怠感、情緒不安、不眠、肩こりなど100種類もあります。どんな症状が現れるかは個人差があるし、更年期障害に気がつかずに老年期を迎える人もいます。50代前後は子供の進学や親の介護など女性にとって心身とも負担が大きい時期で、そのストレスも原因のひとつです。仕事をしている人は、中堅になり後輩の指導や研修などで忙しいことでしょう。だからといって、堂々と「更年期です」と言うと、笑われてしまいます。女性軽視の表れです。
 ストレスを減らす、発散する趣味などに打ち込むのがいいのですが、忙しくてそんな時間も持てない人も多いでしょう。
 婦人科を受診すると、定量のピル(女性ホルモン)を服用するよう言われることが多いです。何年も不調で悩んでいたのが、嘘のようによくなったという人もいますし、何となくよくなったという人もいて、個人差があります。
 欧米では更年期になると、ホルモン治療でピルを飲むのは美容にもいいし、心身ともに快適に過ごすためには必要であたりまえのようです。しかし、日本ではピルというと、避妊薬のイメージが強く、ホルモン治療をする人は少ないの現状です。たとえ避妊薬として飲むとしてもそれは自分を守り、計画的な出産をしたい人のためには必要です。どこかに女性軽視の古い考えが根強く残っているのでしょう。
 ホルモン治療は乳がんになりやすいという説もありますが、ホルモン治療をしていない人との差はほんのわずかなので、気にしなくていいです。毎年乳がんの検診をしていれば安心です。
 実際にピルを服用していても、秘密にしている人が多いです。女性軽視の価値観がなくなることを願います。